ハートが強い
先日、現役プロボクサーと話す機会があり、一つ質問を投げかけました。
「ボクサーとして人から褒められることは何ですか?」
彼は普段から控えめで謙遜するタイプなので、恐らくもっとたくさんの強みがあるとは思うんですが、
彼の口から出たのは『ハートが強い』でした。
『ハートが強い』ってそもそもどんな意味だっけ?と考えた時に正確な日本語がわかりませんでした。(笑)
イメージとしては「物怖じしない」でしょうか。周囲に影響されない心の強さだと僕は思っています。
悪い意味で使う場合、無神経な行動に対して『ハートが強い』と言う人もいました。(笑)
でも多くは誉め言葉で使われる気がします。
彼のいるボクシングの世界では『ハートが強い』事は有利な武器で、むしろなくてはいけないものだと思います。
そして社会においても『ハートの強さ』は非常に重要なスキルとなります。
しかし、高い給料を得ようと考えたら、高学歴、作業の効率性、営業力、PCやITツールに長けているなど高い評価を受けやすいスキルが重視され、内面的な事は二の次となる場合が多いです。それどころか評価スキルがないとスタート地点に立てない事すらあります。
僕は人事の様な人を採用する部署で働いた事はないですが、もしそのような立場で人を選ばなきゃいけない状況になったら、どうせ同じ職場で働いてもらうんなら、出来るだけ人間性がみたいと思うんです。
元気に挨拶が出来る、人に迷惑を掛けたらごめんなさいが言える、困っている人がいたら助けてあげる。
小学生位の時、何度となく言われてきたことです。
でもそれらはすごく大切なことで、そういう内面的なスキルがコミュニケーションを促し、良質なコミュニケーションスキルへと昇華していくような気がします。
業種や会社により新人のうちから厳しい環境におかれる事はあります。
忙しく仕事をこなしながら先輩方、お客様と良質なコミュニケーションをとる。
最初からそつなくこなすのは中々難しいと思います。
そんな時、助けとなるのが『ハートが強い』スキルです。
怒られてもくじけない、「明日はうまくやろう!」
失敗しても恐れない、「今日はここが悪かった。明日は同じミスをしない!」
このスキルは先天性というより、どちらかというと後天的に、いわゆる修羅場を乗り越えた経験値から生まれるものだと僕は個人的に思っています。冷や汗かいて必死にやった「あの日」があるから乗り越えられる強さ、
それこそ『ハートが強い』スキルです。
僕も心理カウンセラーとして『ハートが強い』スキルは絶対必須です。
クライアント様に共感する。
クライアント様のメッセージを理解する。
クライアント様の鏡になって解決への道のりを一緒に歩く。
全て『ハート』がないと成立しないんです。
心理カウンセラーとしての『ハート』とは『クライアント様と真摯に向き合う。』
そういう事だと僕は理解しています。